所在地:高知県高知市浦戸
登城日:2025年9月
長宗我部氏最後の本拠地として太平洋を望む平山城。断片的な石垣の遺構が逆に想像を膨らませます。三ノ段とニノ段の間にある三重の堀切は見応えあります。
魅力度ポイント


石垣、天守跡だけでなく、三ノ段、ニノ段、三重堀切まで足を延ばしてみてください。
点数はあくまでも個人的な見解です。魅力度ポイントの詳細については以下ご参照ください。
概略
長宗我部元親で有名な土佐の長宗我部氏の最後の居城が浦戸城です。観光地としても有名な桂浜の背後にある浦戸山に築かれた平山城です。
岡豊城を居城としていた長宗我部元親は、現在の高知城の場所に城を作って居城を移そうとしましたが、水害が多く失敗したため、浦戸へ移り本拠地としました。戦国時代、浦戸山には本山氏によって城が築かれていたと考えられています。元親は浦戸城を本格的な城郭に改築しました。城は、本丸、二の丸、三の丸、出丸から構成され、三層の天守も構築されました。
1600年(慶長5年)の関ヶ原の戦いで長宗我部盛親は西軍についていたため、長宗我部氏は改易され、土佐には山内一豊が入国しました。一豊は最初は浦戸城を居城としましたが、1603年(慶長8年)に高知城に移ります。その後、浦戸城は廃城となりました。
浦戸城の資材は高知城築城に使われたこともあり、遺構は石垣や堀切の一部を残すのみとなっています。現在、国民宿舎桂浜荘と坂本龍馬記念館が建っているあたりが本丸だった場所のようです。
| 別名 | – |
| 城地種類 | 平山城 |
| 築城年代 | 1591年(天正19年) |
| 築城主 | 本山氏 |
| 主な城主 | 本山氏、長宗我部氏、山内氏 |
| 文化財史跡区分 | 高知県指定史跡 |
登城動画
ニノ段から三重堀切を経て、三ノ段、本丸へと至る行程を動画で公開しています。よかったらご覧ください。
見どころ
縄張

桂浜にある「桂浜ミュージアム」に展示されていた浦戸城のジオラマです。立体模型になっているとわかりやすくいいですね。具体的な城の姿を想像しやすいです。天守があったこと、曲輪の組み合わせなどもよくわかります。ジオラマ以外にも浦戸城を解説したパネルがありましたので、桂浜ミュージアムには是非立ち寄ることをお勧めします。
本丸跡

本丸跡と思われる坂本龍馬記念館の裏側の駐車場付近です。坂本龍馬記念館はガラス張りのかっこいい建物になっています。

駐車場付近に浦戸城の井戸跡があります。

坂本龍馬記念館の屋上からの眺めがとてもいいです。隣の半円形っぽい建物が国民宿舎桂浜荘です。今は休業中のようですね。これだけの建物を建てるのに土地は造成したとは思いますが、それでも元々ベースとなっている平坦地として本丸は結構広かったのではと感じます。

屋上から西側を見るとこんな感じで、南側には太平洋が広がっています。正面に見えている森林が浦戸城の城跡になります。緑の木々の下に曲輪や堀切があります。
石垣
東南部石垣

本丸の石垣は一部が遺構として保存されているようです。まず、東南部の石垣ですが、国民宿舎の壁に控え目に案内表示があります。

矢印の方を見ると、国民宿舎に沿って少し下っていった先にあるようです。

下った先のさらにこの階段の奥にあるようです。

階段を降りると、、ありました!草深い中にひっそりと・・。

石垣の正面にある説明板です。これによると詰ノ段の東南部より発掘された石垣のようです。

それにしても、国民宿舎の片隅で、存在を忘れられたような遺構になっています。切なさが込み上げますが、このような形でも後世に残されたことは素晴らしいことです。
東部石垣(移築)

もう一つの石垣は駐車場付近に移築されています。詰ノ段東部にあった石垣のようです。

坂本龍馬記念館の正面入口の駐車場付近にあるので、先ほどの石垣よりも目立ってはいるのですが、駐車場の真後ろなので、車があると正面から写真に納めるのも一苦労です・・。
天守跡

浦戸城には天守があったようです。天守跡は、坂本龍馬記念館の正面入口の対面あたりにあります。「浦戸城」の石碑があるのでわかると思います。石碑の隣の階段が天守跡への入口になっています。

階段を登っていくとわりとすぐに頂上まで辿り着けます。ビル2、3階分くらい登ったでしょうか。木々に囲まれて鬱蒼としています。

説明板によると、台形状をしており、東西11m、南北15mの広さであるようです。現在は山祇神社の祠が祀ってあります。丸瓦や鯱の破片が出土しているようですので、瓦葺きの建物があったと言われています。おそらく浦戸状で最も高い所だと思いますが、木々が多くて周りは何も見えませんでした。
三ノ段

浦戸城の西側の二の丸あたりに曲輪と堀切が残っているようなので行ってみます。まずは坂本龍馬記念館の裏側の駐車場の南端(海側)まで行きます。海がよく見えて見晴らしいいですよ。(海の写真は載せなかったですが・・)

右(西の方角)に曲がって森林の方へ行きます。

行き止まりかと思いきや、階段があります。降りて行きます。

けっこう降りて行きます。階段や道は舗装されています。

こんな感じで遊歩道として整備されていますので歩きやすくなっています。ただ、人はあまりいないかも・・。

少し広い場所に出ました。三ノ段と呼ばれる曲輪の一部なのか、後世に作られた広場なのかちょっとよくわかりませんでした。

さらに進むと、、ありました!三ノ段の標識です。

このあたりの平坦地が三ノ段と呼ばれている曲輪だったと思われます。

道は先に続いています。どんどん行ってみます。

また少し広い平坦地に出ました。

こちらの標識も三ノ段になっています。もしかするといくつかの曲輪が連結した構成だったのかもしれません。この先に堀切があります。
三重堀切

三ノ段から先に道が続いており、すこし下る感じになります。堀切らしきものがもう見えていますね。

おお!堀切が見えてきました。しかも3本も並んでいます!壮観です。

なかなかすごいです!写真では伝わりづらいですが、かなり迫力あります。三重の堀切はあまり見たことがないですね。

この先が二ノ段なので、三ノ段との間に三重堀切を設けたということですね。固い守りですね。

堀切の1つを横から撮っています。往時はもっと鋭く深かったと想像します。
二ノ段

三重の堀切を過ぎて、すこし上りになっている道を進んでいくと平坦地に出ます。浦戸城ニノ段という標識があります。

ニノ段の海側には階段がありました。下まで降りていないですが、おそらく県道14号線に通じていると思われます。

ニノ段からは海が見えます。太平洋です。長宗我部元親も同じ場所からこの海を見たであろうことを思うと感慨が湧いてきます。

さらに進むと、一段下がって、曲輪らしき平坦地が連続しています。ニノ段の一部でしょうか。

さらにもう一段下がって曲輪があります。3つの曲輪の間は段差がありますが、連続して並んでいる感じです。

さらにその先にも道があり、階段になってました。その先までは行っていませんが、おそらく麓の市街地へと続いていると思われます。
アクセス
とさでん交通バスの桂浜行きに乗車し、「龍馬記念館前」で下車、徒歩約3分です。
ただ、公共交通機関よりは車で行くのがおすすめです。浦戸城の専用駐車場はありませんが、坂本龍馬記念館の駐車場に停めると登城しやすいです。(そこが浦戸城の本城と同じですし・・)無論、坂本龍馬記念館も併せて訪れてくださいね。
観光スポットである「桂浜」から歩けなくはないですが、登りで徒歩約15分くらいかかると思われます。
周辺スポット
桂浜
言わずと知れた高知の有名な観光スポットです。海が綺麗です。坂本龍馬の像もあります(想像してたより巨大でビックリ!)。レストランやお土産屋、桂浜ミュージアムもあり充実しています。是非、浦戸城とセットで訪れてみてください。



