今治城

登城記
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日本100名城
所在地:愛媛県今治市

登城日:2017年5月

 藤堂高虎が築城した海城。再建された天守、現存する内堀石垣など見所たくさんです。天守最上階から眺める眼下の城と瀬戸内海の遠望は素晴らしい。

魅力度ポイント

 海城を肌で感じることができる城です!

点数はあくまでも個人的な見解です。魅力度ポイントの詳細については以下ご参照ください。

概略

 今治城は、関ヶ原の戦い後に伊予20万石の領主となった藤堂高虎によって築かれた城です。瀬戸内海に面しており、海水を取り入れた水堀を巡らせた海城です。1602年(慶長7年)に築城が始まり、完成したのが1608年(慶長13年)頃と言われています。往時は三重の堀に囲まれた広大な平城で、城内には船入があり、海と繋がっていました。

 現在は、城の中心部である本丸、二の丸の石垣とそれを囲む内堀が残っています。現在の内堀も海水が出入りしており、海の魚が堀を泳いでいます。1980年(昭和55年)に、天守や多聞櫓、武具櫓などの再建が始まり、昭和60年には御金櫓、平成2年には山里櫓、平成19年には鉄御門、が再建されております。往時の天守は1610年頃に丹波亀山城に移築されたという説があり、亀山城天守の古写真や平面図を参考に、今の今治城の模擬天守が再建されたと言われています。

別名吹上城、吹揚城、美須賀城   
城地種類平城(海城)
築城年代慶長7年(1602年)   
築城主藤堂高虎
主な城主藤堂氏、松平(久松)氏   
文化財史跡区分 県指定史跡

見どころ

縄張

今治城案内図

 鉄御門を通って城内に入ったあたりにあった案内板です。現在は二の丸本丸とそれを囲む内堀が今治城の遺構となっています。天守や櫓、門などの建造物は再建されたものになります。

内堀

御金櫓と内堀

 外側から見た内堀御金櫓(おかねやぐら)です。御金櫓は今治城のちょうど東側の隅にある櫓です。

北東側の内堀

 北東から見た内堀と二の丸の石垣です。天守も望めますね。堀幅がとても広いです。

北側の内堀

 二の丸へ続く橋の上から見た北側の内堀です。左の隅に見えているのが武具櫓です。

北西側の内堀

 こちらは北西側から見た内堀です。右側の手前に見えているのが山里櫓で、奥にあるのが武具櫓です。相当に幅広い堀に囲まれています。

南西側の内堀

 南西側から見た内堀です。正面が本丸の石垣で、左端に見えているのが天守です。

鉄御門/多聞櫓/武具櫓

内堀の橋と鉄御門/多聞櫓/武具櫓

 二の丸に渡る橋が北東側の内堀に架かっています。橋を渡った先(右側)にあるのが鉄御門(くろがねごもん)で、二の丸の表門となっています。

鉄御門と武具櫓

 橋を渡ると枡形虎口になっていて、右側が鉄御門になっています。鉄御門と多聞櫓(たもんやぐら)で連結されて、二の丸の北隅にあたる部分にあるのが武具櫓(ぶぐやぐら)です。

橋から真っ直ぐ正面を見る

 鉄御門と連結されているのが多聞櫓です。現地の説明板によると、鉄御門と枡形を構成している櫓、および鉄御門と武具櫓の間にある櫓、それら全てが多聞櫓と呼ばれているようです。(東多聞櫓1〜5というようになっていました。)

多聞櫓と枡形虎口

 近づいてみると枡形が構成されていることがよくわかります。さらに、正面には大きな鏡石が据えられています。大阪城が有名ですが、城の正面玄関となる場所に大きな石(鏡石)を置いて権威や権力を示そうとするケースが見られます。築城時期を考えると、枡形虎口鏡石も他の城よりも今治城がすこし先行している感じがします。さすがの築城名人藤堂高虎」と言えるかもしれません。

高麗門跡の説明板

 虎口の手前に高麗門跡の説明板がありました。これによると、今はないですが、往時は橋の正面に高麗門があり、鉄御門と多聞櫓で枡形を構成していたようです。鉄壁の守りですね。

鉄御門(正面)

 鉄御門というだけあって、鉄板が門に打ち付けられています。固い守りですね。そしてカッコいいです。

鉄御門(裏側)

 城内から見た鉄御門です。やはり鉄板は表側だけなんですね。

武具櫓と多聞櫓

 城内から見た武具櫓と多聞櫓です。隅が武具櫓です。手前の多聞櫓は特に西多聞櫓と呼ばれているようです。

山里櫓

山里櫓

 写真の真ん中にあるのが内堀の外側から見た山里櫓(やまざとやぐら)です。右に見えているのが天守、左の隅が武具櫓です。水堀、石垣、櫓、天守が並ぶ景色というのはなかなか見られないかもしれません。いい風景です。

山里櫓を橋の正面から見る

 山里櫓に向けて橋が架かっています。鉄御門の方が大手だとすると、こちらは搦手のような感じでしょうか。二の丸と本丸へ入るには、これら2つの橋のどちらかを渡るしかありません。

山里櫓を下から見上げる

 山里櫓の高さまでは階段を登っていきます。隣にある櫓門が城内との出入口になっています。

櫓門の門前から見る天守

 櫓門から天守を間近に見ることができます。再建とはいえ、天守がある城はやっぱりいいですね。

櫓門から内堀方面を見る

 櫓門から外側(内堀側)を見るとこんな感じです。高麗門が橋の正面に立っております。

櫓門

 鉄御門ほど広くはないですが、がっちりと固い守りの門に見えます。

城内から見る山里櫓

 現在の山里櫓の内部は、武具や古美術品が展示されています。

二の丸/本丸/天守

二の丸から見た天守と銅像

 鉄御門から二の丸に入ると、まず藤堂高虎の銅像が出迎えてくれます。そしてその先に天守がそびえています。

藤堂高虎の銅像

 馬に乗った堂々たる藤堂高虎の像です。かっこいいですね!

二の丸

 二の丸はかなり広いスペースになっています。鉄御門から入って、御金櫓の方を見ています。

天守

 二の丸から見た天守です。5層6階の鉄筋コンクリートで再建された天守です。実は、当時の今治城に天守が存在したかどうかは定かではないそうです。ただ、やっぱり天守が建っていると存在感あります。

天守への入り口

 二の丸から天守の下の方へ行くと門があり、さらに進むと天守内部への入り口があります。

天守内部への入り口

 門を通って左に曲がると右手側に天守内部への入り口があります。

吹揚神社

 天守の南側の横、本丸だったと思われる場所には吹揚神社があります。

吹揚神社の拝殿

 吹揚神社は、明治5年に今治市内にあった4つの社を遷座してできた神社です。今治城の別名である「吹揚」から命名されたようです。

天守からの眺望

山里櫓方面

 天守の6階は展望台になっており、四方を見渡すことができます。北西側の山里櫓とその門、内堀、内堀に架かる橋までとてもよく見えます。

海方面

 北東側が瀬戸内海の方面で、海もよく見えます。眺望は素晴らしいです。しまなみ海道の橋も望むことができます。

鉄御門方面

 北側の眼下には二の丸があり、藤堂高虎の銅像、鉄御門、武具櫓、多聞櫓などが一望できます。枡形虎口の形もはっきりと確認できます。

御金櫓方面

 東側は二の丸と御金櫓が見渡せます。市街の先には海が広がっています。

吹揚神社方面

 南側には天守の真横にある吹揚神社が一望できます。正面から見た時はよくわかりませんでしたが、上から見ると立派な社であることに気付かされます。

南西側の多聞櫓と内堀

 南西側には天守から伸びている多聞櫓がよく見えます。天守から見ると内堀の広さもより実感します。

アクセス

JR予讃線今治駅から「せとうちバス」で「今治城前」下車、約9分です。

車の場合、内堀沿いに専用駐車場があります。すぐ横の橋を渡れば城内ですのでとても便利です。車で行くのがお勧めです。

スタンプ設置場所

 今治城の日本100名城スタンプは下記に設置してあります。(最新情報や詳細は公式サイトにてご確認お願いします。)

今治城管理事務所
天守1階の受付にあります。

開館時間、休館日にご注意ください。観覧料が必要です。

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